Amazonの入門書から考える本への思い込み

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Amazonの入門書

これはAmazonの入門書のレビューでよく見かけることであるが、次のようなレビューを見たことはないだろうか。「これは当たり前のこと。だらだら書いているだけ」「こんなの学生にもわかる」など。こういったレビューは一見正しいように思えるが、少し考えて立ち止まってみるとそうでもないことがわかってくる。

レビュアーの思い込み

その理由は、レビュアー本人の入門書に対する思い込みがあるからである。一般的に入門書は想定の読者をできるだけ何も知らない人に設定しており、多少冗長になってもその事柄が理解できるように書いている。しかし、レビュアー本人はそのことを理解しておらず、とにかく「自分が知らないこと」を入門書が教えてくれるものとして読むからである。レビュアーがある程度の知識があれば当たり前に見えてしまうし、知識がなければ斬新な目新しいものとしてうつってしまう。そういったギャップがあることをレビュアー自身が想定していないのである。確かに入門書の想定読者が広ければ広いほどそのギャップが深まってしまうのはやむをえないが、レビュアー個人のレベルにあった本になっているわけではないことを自覚するべきだろう

あたりまえを押し付けてはならない

本人にとって当たり前のことが書かれていれば、そのレベルの入門書は卒業したものとして考える。もしくは、同じレベルの本を読んでみる。そういったステップが必要になる。これは本の著者が悪いわけではなく、レビュアー自身が考えるべき問題である。自分にとっての「あたりまえ」を押し付けてはならない。それは入門書に対する不当な評価にもつながる。

他の例

また、Amazonのレビューにはこういったものもある。「どの入門書や教科書にも書いてある」「他の教科書と差別化してほしい」など。こういったものもAmazonの入門書でよく見かけるものであるが、これらも同様に入門書に対するレビュアーの思い込みがある。つまり、どの入門書や教科書にも書いてあるのであればそれはそれだけ重要な事柄であるだろうし、別のことを書いても的外れになってしまうリスクがある。

基本に忠実に

あくまでも入門書は入門書であり、基本から逸脱するものであってはならない。むしろ、そうするべきではない。逆に逸脱してしまったら入門書の域を外れることになる。そうではなく、基本に忠実に、そして万人にわかりやすく書くのが入門書の役目である。したがって、こういったレビュアーの意見も不必要に入門書の評価を下げてしまっていることを認識するべきであろう。

まとめ

このように、Amazonの入門書にはレビュアーの思い込みによって入門書が不当に評価を下げられているものが存在する。それが少数であるならばまだいいが、入門書のレビューにはよく見かけるため、警鐘を鳴らすという意味でも記事を書いてみた。彼らが果たして自覚してレビューしているか。恐らくは自覚せずに書いてるだろうが、先ほど挙げたいずれのレビューも、いわば個人の欲望によってAmazonの入門書の評価が落とされているのは確かであろう。この記事がそういったレビューに振り回されないように、少しでも役に立つことができれば幸いである。

 

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