言い回しに関する考察

スポンサーリンク
スポンサーリンク

言い回しとは

一般的に言う”言い回し”とは何を想起するだろうか。その人の言い方やレトリックなど様々な意味を想像するかもしれない。

ネットに上がっている辞書では以下のように定義されている。

1.言葉の言い方のこと

2.言葉や文章から感じられる雰囲気や様子のこと

引用元:Weblio類語辞典(https://thesaurus.weblio.jp/content/%E8%A8%80%E3%81%84%E5%9B%9E%E3%81%97)

言い回しはイメージではない

しかし、この言い回しの意味だとわかりにくいように感じられる。たとえば、1の意味だと若者言葉と尊敬語の言葉の使い方の違いかな?と想起してしまうだろうし、2の意味だと相手に感じさせる言葉の雰囲気、つまりイメージだと捉えてしまうかもしれない。

そのどちらの意味でも辞書的な意味としては間違ってはいないだろうが、定義の仕方がどこか曖昧で、ごまかされていると感じてしまう。

言い回しも論理関係を表す

では、曖昧ではなく、言い回しの意味とはなんだろうか。この言葉の本当の意味とはなんだろうか。

以前書いた記事では、「すなわち」「つまり」などの解説を意味する接続詞があって、それが文章の論理関係を決定づけると説明していた。つまり、文章の前後で同じ内容のものを指す場合に使われる接続詞があると言った。

これと同じように、言い回しについても同様の意味として理解するのが正しいように思われる。つまり、イコールとして結びつけ、その意味で文脈を理解したり、言葉を選択するのがあるべき意味として適切であるように思われる。

言い回しとは言い換え表現と同義である。つまり、イコールで結びつけられる表現である。確かに尊敬語などを人間の上下関係によって使い分けることも日常生活では大切なのかもしれないが、論理関係を意識した言い回しではそういったニュアンスの違いはさほど重要ではないだろう。快・不快を与えるかどうかを気にすることよりも、むしろ人に誤解を与える表現の方がよっぽど問題である。

たとえば、今日は雨が降っていたことを伝えたいとしよう。基本的には「雨が降っていた」とその言葉の通り伝えればいいが、「今日は雨が降っていました」などと丁寧語に変えてみても意味は変わらない。

言い回しの使い方

そうではなく、具体的にどこで、どの程度、どれくらいの時間に降っていたのか。そういった情報を状況に応じて変えること、その意味を考えることができるのが言い回しの正しい使い方ではないだろうか。

言い回しは言葉遊びの道具として使うものではない。むしろ、論理の道具としてとらえるべきである。

 

コメント